今回は最近読んだ本について書きます。
こちらの本です。
著者はロバート・ビスワス=ディーナーさんという心理学者です。
この本では、勇気とは何か?から始まり、勇気を現実生活で実践するためにどういう思考プロセスを経るのかということが解説されています。
前書きにも書かれているように、個人のストーリーと科学的な研究結果とはできるだけ区別して説明されているので、堅苦しくなくて読み物として読みやすい本でした。
著者は勇気を発揮する上で大切な2つのこととして以下の点を挙げています。
・恐怖をコントロールすること
・行動意志を強化すること
人間どうしても未知のことわからないことに関しては恐怖を抱きます。
草むらに何か危険生物が潜んでいて急に襲われるかもしれないといったことなど、本能的に未知のことに対しては、防衛本能が働くようにできているようなのです。
こういったリスクに対して、理性的に自分を納得させる(数字といった客観的データにするなど)ことができれば、恐怖を克服することができるでしょう。
また、無意識の内に権威に従ってしまっていたり、あるいは行動すべき時に傍観者になってしまったりしていることにも警鐘を鳴らします。
これらについては、本書の内容を実践していくことが手助けになるはずです。
最近、日本のニュースでも凶器を持った不審者に対して、勇敢に立ち向かい被害を最小限に抑えた勇気ある人々の話をよく目にします。
こういった自分の命も顧みずにいざという時に動ける人達のことを見習いたいなと思うわけですが、本書を読むことが彼らの行動プロセスについて理解する手助けとなるかもしれません。