ハトブログ

このブログでは、日々の疑問や気になったニュースについて備忘録的に書いています。「暮らしに楽しさを」という言葉をモットーに綴っていきます

【読書日記】静かな人の戦略書 ジル・チャン著

先日読んだ本を紹介します。

 

著者はジル・チャンさん。

国際機関で20カ国以上にまたがるチームのマネージャーを務めています。

過去2年間にわたってスピーチを200回以上こなし、著作はベストセラーです。

 

こういった輝かしい経歴を持ちつつ、著者は自身のことを大人しくて恥ずかしがり屋の女性だと称しています。

そしてかなりの内向型であるとも言っています。

 

私は、書店で新刊の棚にあったこの本をタイトルに興味を惹かれて手に取りました。

そして、前書きを読んだ時点で興味が湧いて、そのまま買って帰りすぐに読み込みました。

 

この本には、内向型の人が社会で成功を収めるための戦略が語られています。

内向型の人の特徴を本書の言葉を借りて紹介すると、大人しくて、新しい環境では緊張で体が硬くなり、起こるはずもないことをくよくよ考える、こう言ったタイプの人です。

 

私は内向型と外向型と比べると、内向型に寄っているので、この著者の語る特徴や仕事上でのエピソードなどにはかなり共感できました。

 

そして、これまでに内向型や外向型との比較に関する本(HSPに関する本を含めて)をいくつか読んできましたが、その本の中でも群を抜いてこの本が役に立ちそうだと感じました。

 

この本が他の内向型をターゲットにした本と違うのは、著者が内向型の強みを生かしてキャリアを築いていて、現在もバリバリ働いている人だということです。

 

他の本は、性格自体を研究する心理学の研究者であったり、精神医学系の医者や心理カウンセラーであったりといった方々が書いたものが多く、研究データについて語る系のものが多い気がしています。

 

そして、対処方法としては気を休める場所を持つことや、ストレス発散方法や、ざわつく心の鎮め方に焦点が合っていることが多いです。

 

一方で、この本では、実際に内向型の人の特性を実社会で活かすにはどうしたら良いかということに焦点を当てていて、内向型の人が苦手な具体的な状況(人前で自分の意見を話す、パーティーに誘われたとき、電話をする)への対処方法を紹介してくれています。

 

仕事をする時にどのようなことを心がけて、どう動くようにすればいいか、そういった具体性に富んでいる(そして内向型の多くの人が納得できる)のが、他の本とは一線を画す点であると言えるでしょう。

 

内向的な性格を自負している方やHSP気味だと感じている方で、仕事をしている方(あるいはこれから仕事を探す人)にとっては、ぜひ手にとって前書きだけでも読んでみて欲しい本です。

 

あとは、外向型の人でも、仕事上で内向型の人とどういう風に付き合っていけばいいかわからないという人にとっても役に立つ本であると言えます(経営者やグループのリーダーにもおすすめ)。