みんな大好きサツマイモ
サツマイモは、ご飯やパンに比べるとGI値(グリセミック・インデックス)が低く、そのため食後の血糖値の上昇はゆっくりであると知られています。
また、食物繊維やポリフェノールも多く含まれているため栄養の面からもとても優秀な食品であると言われています。
今回は、そんなサツマイモをせっかくなら美味しくしかも簡単に食べたいということで、代表的な調理法である焼き芋をいろいろな方法で作って比較してみました。
作るにあたって参考にしたのはこちらの動画です
徹底比較 炊飯器・電気圧力鍋・電子レンジ
さて、今回焼き芋を作るのに使ったのは3つの家電調理器です。
炊飯器と電気圧力鍋と電子レンジ。
この3つを使ってそれぞれ焼き芋を作り、その甘さ、しっとり度、調理時間、作る手間の観点からみて、どれがいいかを調べていきます。
調理編
使用したサツマイモは、2種類です。
①スーパーで購入したサツマイモ(品種わからない)5本で280円くらい
②八百屋で購入したなると金時(徳島産)1本150円
大きさの違うボウルに入れたため、2種類を並べて比較すると大きさに違いがあることがわかります。
なると金時の方が大きいです。
では作っていきましょう。
1.炊飯器
炊飯器での調理は簡単です。
水洗いしたサツマイモを、炊飯器の底に並べます。
①と②のイモを一本ずつ使いました(下の写真で、真ん中がスーパーのサツマイモ、上下がなると金時)。
水を200ml入れました。
あとは炊飯器にセットして炊くだけです。
白米モードで、60分です。
※後日追記
この時、白米モードで60分にしてスイッチを入れましたが、あとで、サツマイモはお米と違って吸水や蒸らしの時間は必要がないということに気がつきました。
それゆえ、早炊きモードで設定すれば良いです。↑の機種でいえば白米急速モードです。これだと40分で焼き芋ができました。出来上がりも60分の時と同じでした。
追記部分以上
2.電気圧力鍋
電気圧力鍋では、蒸し台を底に置き、その上にイモを並べます。
水は200ml入れました。
アルミホイルで落とし蓋をして、セットします。
今回選択したのは、白米調理モードです。
タイムを測ってみると、加熱10分加圧8分(合計18分)でした。
ちなみに使用した製品はこちら
3.電子レンジ
電子レンジでの調理です。
水洗いしたサツマイモを、キッチンペーパーで包みます。
そして、キッチンペーパーごと水で濡らします。
そうしたら、ラップでぐるぐる巻きにします。
ここから、電子レンジで調理します。
まずは、500Wで2分。
その後、200Wで10分かけました。この段階では低温でじっくりというのが仕上がりを良くするコツなので、もしも100Wに設定できるのであればそちらを使います。
200Wでの10分加熱後、スーパーで買った小ぶりのイモは熱が通ったので取り出しました。
なると金時は、さらにそこから200Wで5分。そうしたら、火が通ったことが確認できたのでそこで調理を終えました。
実食編
さて、それぞれでの調理を終えたサツマイモを食べていきます。
①スーパーのサツマイモ
左から、炊飯器、電気圧力鍋、電子レンジでそれぞれ調理したサツマイモです。
1つずつ断面を見ていきます。
炊飯器
電子レンジ
見た目ではそれほど違いはありません。強いて言えば電子レンジ調理のサツマイモがかためな感じでしょうか?
左から、炊飯器、電気圧力鍋、電子レンジです。
こちらも1つずつ見ていきます。
炊飯器
電子レンジ
見た感じ炊飯器と電気圧力鍋はしっとりした印象。電子レンジはホクホク感が漂います。
採点評価について
それではここからは採点評価です。
評価項目は、甘さ、しっとり度、柔らかさの3つです。
5点満点で各項目評価をします。
それぞれ、点数が高いほどその項目について度合いが強いということになります。
それでは、それぞれの評価です。
①スーパーのサツマイモ
炊飯器調理
甘さ:3点
しっとり度:5点
柔らかさ:4点
電気圧力鍋調理
甘さ:2.5点
しっとり度:3.5点
柔らかさ:2点
電子レンジ調理
甘さ:2点
しっとり度:3点
柔らかさ:2点
炊飯器調理
甘さ:5点
しっとり度:4.5点
柔らかさ:5点
電気圧力鍋調理
甘さ:4.5点
しっとり度:4点
柔らかさ:3点
電子レンジ調理
甘さ:4.5点
しっとり度:2.5点
柔らかさ:3点
と、このような結果になりました。
味の面からは、
炊飯器>電気圧力鍋>電子レンジ
となり、炊飯器での調理は他の調理法よりも、甘くてしっとりとした焼き芋作りに適していると言えます。
また、それぞれの調理にかかった時間は以下の通り
炊飯器:60分(※早炊きモードで40分)
電気圧力鍋:18分
電子レンジ:12分、17分(小ぶりなイモは12分、大きめのイモは17分でそれぞれ調理した)
ということで、かかった時間で言えば
炊飯器>電気圧力鍋≒電子レンジ
となって、電気圧力鍋や電子レンジに軍配が上がります。
あとは調理にかかる手間ですが、炊飯器と電気圧力鍋はイモと水を入れてスイッチを押すだけなのに対して、電子レンジはキッチンペーパーとラップで巻き、レンジが鳴ったら火が通っているか竹串などで確認して再加熱というのがやや面倒でした(これらの作業を面倒と感じるかは個人によるとは思いますが、、)。
炊飯器≒電気圧力鍋<電子レンジ
ということになりました。
総評
以上の結果から、今回比べた3つの調理方法の中では、調理の時間がある場合は、炊飯器での調理が一番甘味が強く、しっとりとした焼き芋作りに適していると言えます。
また、あまり完成までに時間をかけたくない時は、しっとりタイプが好みなら電気圧力鍋の調理がおすすめで、ホクホク感が好きなら電子レンジでの調理がいいかなと思います。
あと、おいもの品種によって甘みなどにかなり差があるということも分かったので、できるだけ品種にもこだわった方がいいですね。
焼き芋は冷やす?
さて、これにて甘い焼き芋の作り方がわかり、一件落着。
と言いたいところですが、一つ問題が、、、。
調べてみると、サツマイモ自体は低GI食品なのですが、なんと焼き芋にすることで高GI食品になってしまうらしいです。確かに甘くておいしい焼き芋ができたわけだから納得です。
じゃあ健康的な食事に向かないじゃん、なんのために焼き芋にしたの、というツッコミが入りそうです。
(※サツマイモを蒸す、茹でるという調理法を取った場合、低GI食品ということになるそうです。一応今回の調理法は水を入れて蒸しているので正確には「蒸す」調理に該当するはずですが、出来上がりの食感的に焼き芋っぽいのでこのままでは高GI食品であるとしてみています)
この問題を解消する方法としては、サツマイモを冷やすという方法が良いそうです。
サツマイモを冷やすと、サツマイモのデンプンが「レジスタントスターチ」という物質に変化します。
このレジスタントスターチは、腸で食物繊維のような働きをしてくれて、血糖値やコレステロールの上昇を抑えてくれるそうです。
ということで、サツマイモをダイエット食品として食べる場合は、加熱調理した後に冷蔵庫等で冷やすのがポイントです。
今回調理したサツマイモをそれぞれラップで包み、冷蔵庫で十分な時間冷やしてから食べてみました。
結論から言うと、冷やしても味の面からはやはり炊飯器調理のものが一番しっとりとしておいしい焼き芋でした。
これでダイエット効果が狙えるのなら、まとめて焼き芋を作ってしまって全部冷やしてから食べるというのもありだなと思えました。