ハトブログ

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【読書日記】「やりたいこと」が見つかる思考のヒント

先日読んだ本を紹介します。

 

著者は午堂登紀雄氏。

タイトルを見て、やりたいことをやって成功しよう!系の本かと思ったのですが、そうではないということは序文を読んでよくわかりました。

 

この本では、やりたいことを「見つける」のではなく「見つかる」ための物事への関わり方や思考方法についてを知ることができます。

 

やりたいことが見つからなくてどうしようということで悩みがちな人にとっては(もちろん私も含めて)、こういう風に考えてみればいいんじゃないってことで、アドバイス本として読むことができます。

 

昨今見受けられる「成功するにはやりたいことをやらねば」という風潮に対しても、本当にそれでいいの?というところから著者の考察が展開されます。

 

本書では一貫を通して、あらゆる物事に対して一歩も二歩も踏み込んで、しっかりと考えてから合理的な判断を下すようにしようということが述べられています。

これは著者のどの本を読んでも述べられています。物事をそのまま鵜呑みにするのではなく、それを元に考える訓練が必要であるということです。

この本には、そのためのヒントが散りばめられています。

 

物事を考えられていない人の例として自分自身が当てはまっている箇所は、ギクリとしながら読みました。

 

とはいえ、読者をギクリとさせて終わるのではなく、その問題に対してはこう考えればいいのでは?ということも併せて述べられているので、読後はスッキリとして終えることができます。

 

著者は、フリーター→会社員→会社経営者→作家・投資家といった様々なフェーズを経験しているだけに、そのアドバイスの仕方も様々な立場から言われていて納得できるものでした。

 

科学的根拠があるけれどもあまり実践的でない方法、個人的体験から得られた成功法則で再現性に乏しい方法、このどちらかの紹介に片寄った本が多い中、この本ではその両方の良い面を取り入れていて、ちょうどいい塩梅に実践的でありつつ再現性もあるような取り組み方が紹介されているのがグッドなポイントでした。

 

多くの人にとっては、この本を読んですぐにやりたいことが見つかるというわけではないとは思います(中には読みながら見つかる人もいるとは思いますが)。

 

けれども、仕事やあらゆる物事に対する姿勢を変え、考えながら行動することを続けていけば、多少時間がかかったとしても、やりたいことが見つかっているという状態に持っていける。

それを確信させてくれる本でした。